大滝山福生寺
2009.12.05
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備前市大内
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大滝山福生寺
「大滝山は、平安時代初期に菅原道真によって編纂された“類聚国史”の寺田地の項に法隆寺や唐招提寺の中央の大寺院と並んで“天長五年八月(828)備前国墾田四町六反大滝の寺田となす“と記されており、史書に名を留める寺として県下でも最古の寺院の一つである。
元禄十四年(1701)に書かれた縁起書には“天平勝宝六年(754)に鑑真和尚により創建され、報恩大師が備前四十八か寺を整備するにあたりその一つに加えられた。後年真言宗に属し、寺観壮麗を極めたが、万寿元年(1024)火災により一山ほとんど焼失し、その後観応年間(1350)に足利尊氏の発願により再興され、僧院三十三坊を数えた”とある。明治までは十三坊が残っていた。
現在寺域には、嘉吉元年(1441)足利義教の再建といわれる三重塔(固指定重要文化財)、応永四年(1398)足利義満の建立とされる仁王門(市指定文化財)、天和二年(1682)藩主池田綱政が大願主となり再建した本営などを中心に大師堂、経蔵、鐘楼、実相院、西法院、福寿院がある。ちなみに、三重塔の本尊は大日如来であり、本堂の本尊は十一面千手観音菩薩である。
大滝山福生寺周辺から熊山にかけては、昭和四十八年十一月、岡山県自然保護条例により“大滝山郷土自然保護地域”に指定されており、さらに大滝山福生寺一帯と伊部屏風岩付近は特別保護地区に指定されている。
みんなで、建造物、史跡、自然環境などを大切にして、先人の残した文化遺産を後世に伝えましょう。」
備前市教育委員会 |
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側面
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本堂
「唐僧鑑真和尚の開基にして本尊十一面千手観世音菩薩。天和二年(昭和53年より295年前)国主池田綱政公願主となりて再建す。
昭和四十六年十月備前市重要文化財に指定さる。御縁日、毎月18日一山僧侶総出仕して、御法楽祈願を捧ぐ。」
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大師堂
「弘法大師泰安の堂にて、建立年号は、本堂に同じ。毎月21日の御縁日には、一山僧侶総出仕して、御法楽祈願を捧ぐ。」 |