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夢追橋

2010.03.21

佐世保市吉井町立石

橋長:2.2m
橋幅:0.75m
径間:1.2m
拱矢:55cm
環厚:25〜30cm
架設:平成22年(2010年)3月21日
棟梁:末永暢雄




 佐世保市吉井町の「吉井エコツーリズムふるさとの会」(末永暢雄会長(日本の石橋を守る会会員)、15人)は「日本一の石橋のある風景」づくりに取り組んでおられます。末永会長が、地元の石橋文化を継承しようと会に提案。2年前から曲川橋周辺の耕作放棄地に橋が見えないほど生い茂っていた木や草を伐採したり、橋の両側に菜の花やヒマワリを植えたりと活動を進められ、その一環として自然石による石橋づくりを企画されました。
 今日は応援に駆けつけました


着工前、末永さんによる説明
一番重要なことは、気力。「ま、いいだろう」では石橋は落ちる。全員がこだわりを持ち、完璧に積み上げること

手順
1.石を運ぶ
2.アーチをつくる
3.壁石をつくる
4.階段をつくる
5.支保工を抜く
6.渡り初め
7.記念撮影(17時予定)

長崎県立大学からは、西村教授はじめ、3人の学生さんも応援に駆けつけました

前もって集めてあった石を運びます

運ばれた石

着工前のお祓い

 今回の支保工は土。前もって盛り固められていました。この他一番重要な両側の基礎部のコンクリート打設と、両側のある程度の石積みはすべて末永さん一人による作業ですが、さぞかし大変だったことだろうと察します

 支保工の上に板を並べ、その上に石を並べていきますが、これで落ちないだろうと納得いくまで石を変え、置き場所を変え丹念に並べていきます

並べ作業完了

壁石を積み、小石や土砂を敷きます

表面をならし、バラスを敷き

敷石を並べていきます

残る作業は支保工の撤去

前もって埋めてあった4本の木材を引き抜きます

ある程度打ち出し

ロープをかけて引き抜きます

支保工の土塁を撤去していきます

結構大変な作業です。階段も設置完了。こちら側には石臼を半分に割った親柱が据えられました

ほぼ撤去完了、14時23分

末永さんが取り出したのは橋名が刻まれた石

橋名は「夢追橋」

親柱に据えます

末永さんの奥様による書で、彫刻と色付けは末永さん

荒々しいが、安定感のある内部

北側

南側

末永夫人による渡り初め
14時30分

子供たちも喜んで渡り初め

末永さんがおられる場所は名づけて「贄田スポット」

夢追橋の向こうに曲川橋

無事完成
以上 2010.03.21撮影


その後の様子、末永さんから頂いた写真