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八反田の石橋

2004.06.13

串間市大字高松 八反田

橋長:10.0m
橋幅 天端:3.6m、下幅:6.4m
径間:3.66m
拱矢:2.0m
架設:不明
石工:松浜登羅夫

国道220号線、県境東の高松隧道から150m東進、左の細い道へ入る
50m先左折、日南線をくぐり、50m先に架かっています


 今日はこの橋の捜索が主目的でした。ひょっとしたら上流側にも架かっていないかと、川をたどり上流に行きましたが、行き止まりで石橋は架かっていませんでした。
 その代わりに、この橋を架けた石工さんの息子さんという方に出会いました。
口が重い方で、最初は石橋の話は出て来ず、橋を架けたのがお父さんだと聞いたときには驚きました。
この橋の他に、高松で建造物を作られていたようです。
 そのお父さんは松浜登羅夫さんという方で、ガダルカナルからの生還者で、そのときの苦労がたたり、体を悪くされ、50年前に58歳で亡くなられたそうです。
 50年前というと1954年、終戦から9年後のことです。この橋がいつ架けられたかは、この方もご存知ありませんでしたが、多分大正末期から昭和初期の頃ではないかと思います。
 この橋は旧道に架かっており、昭和8年日南線が開通する以前は主要道路として利用されていたそうです。

輪石には砂岩が使用。
下流側より
輪石は砂岩で、丁寧な仕上げ。
壁石は自然石の乱積み
左岸下流側は、谷積みで補修してあります

右岸上流側

左岸、下流側
谷積で補修してありますが、基礎部が再び崩壊しています


左岸下流側より
断面台形のしっかりとした造りです

上部

上流側

下流側
以上 2004.06.13撮影


下流側

海が近いのでフナムシが群れています

下流側輪石

以上 2005.05.08撮影


約2年ぶりの訪問

2007.06.16撮影


7ヶ月ぶりの訪問、草木が枯れ見通しが良くなっています

上流側

上流側の壁石はオリジナルのままです
以上 2008.01.27撮影


3週間ぶりの訪問
この石橋について少し疑問が生じました。おそらくこの石橋は高松から志布志の柳井谷へ通じる道に架けられたもので、明治27年に旧飫肥志布志線に架けられたという八反田橋とは別物ではないかということです。とすれば八反田の石橋の下流、現国道220号線と交わるところに架かっていた可能性があります。この場所は未確認でしたので、その確認に訪れました。

コンクリートのボックスカルバートでした
以上 2008.02.17撮影



2年ぶりの訪問

下流側

下流側

上流側

上流左岸側

上流右岸側
以上 2010.02.21撮影