2,524
真學院下橋
(仮称)
2007.02.25

清武町船引 池ノ内

橋長:2.4m
橋幅:2.4m
径間:1.6m
環厚:36cm




「本地区ハ元武ノ初迄清武川ヨリ粗朶堰ニテ灌漑セシモ洪水毎ニ破壊多数労力ヲ要スルト共ニ早害ヲ蒙ルコト数々ナリシ為ノ水田ノ拡張成ラズ此ヲ憂タル老僧出デ隧道ニ依ル水路ノ適切ナルヲ悟リ区民ニ計リタルモ入レラレズ 後 宝暦ノ初僧侶渡辺金兵衛更ニ隧道ノ有利ナルヲ区民ニ悟シ着工セルモ難工事ノ為遂ニ中止トナリ早害ヲ繰返ス事毎年ス 後百年ヲ経タタル天保十年船引庄屋ニシテ温厚篤実実践窮行ノ人黒木七衛門時四十五歳自ラ鍬ヲ取リ同年八月着工 幾多困難ヲ克服シテ延長百五十間ノ工事ヲ五ヶ年二月ノ歳月ヲ要シテ完成 水利ノ便成リテ美田三十八丁余ニ拡張サレ区民ノ益スル所誠ニ甚大トナレリ時偶々通●百八十数年ノ後昭和十四年十月十六日日南九州ニ襲来セル大暴風雨ニ依リ堰水路ノ欠壊夥ク灌漑途絶ノ状態トナリシヲ以テ昭和十七年十一月隧道ノ変更ヲナシコンクリート巻ニシテ着工 大東亜戦争ノ眞直中昭和十九年二月 延長隧道二五六米開渠 六二二米総工費三万二千七百円 内縣補助二万二千七百円ヲ得テ竣工ス」
昭和十九年二月吉日
石工 井上庄太郎
 今日は日南で毎日新聞さんから石橋に関する取材があるというので (毎日新聞3月1日記事)、田野町経由で出かけました。一旦田野町まで行きましたが、実家への手土産を買うために清武町まで引き返しました。
 途中、何故か狭い道へ入り込み清武川沿いの広場に出ました。車を降りて周りを探索、何もなさそうなので引き返すことにしました。
 山手に水路改修記念碑があり、もう一度車から降りて念のため水路を確認することにしました。

 記念碑の下には水路の水門がありますが、コンクリートのトンネルです。
何気なく下流をみると、そこには輪石がはっきりと見えました。
 まさか!と目を疑いましたが、そこには石造アーチ橋がありました。石橋はないと言われていた清武町での発見に驚きました

上流側
水深があり下に降りるのは難しそうですが、石の上に足を乗せ、なんとか川床に降りました

上流側

下流側

内部

上部
向こう側は清武川


右下が水路、左は清武川です
右手丘の上には真學院というお寺がありますので、仮に真學院下橋と呼びます
以上 2007.02.25撮影



記念碑の文字を読むために再訪

上流側

下流側
以上 2007.03.04撮影