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大濠公園日本庭園東橋

2008.08.23


福岡市中央区大濠公園

橋長:5.3m
橋幅:1.1m
桁厚:20cm
2径間桁橋




大濠公園日本庭園の概要
「この庭園は、1.2ヘクタールの敷地を有する築山林泉廻遊式庭園である。南面を主庭とし、大池と滝口を設け、西北面は流れと小池及び枯山水庭となっている。作庭には、築山は厚い植栽で都市の騒音を遮蔽し、その中央に大滝を配し、築山の狭間に渓流の滝、東築山に布落滝を架け、深山幽谷の景を呈している。この滝口の地割・石組の手法は、日本庭園が技術的、芸術的に最も優れた時代である中世の作庭技法を用いている。また、大池に続く下流の流れと小池、及び枯山水庭は、静寂で明るくのびやかな近世中頃の作庭手法によっている。」
福岡県

大濠公園日本庭園
「大濠公園日本庭園は、大濠公園の開設50年を記念して福岡県が日本の伝統文化を末永く保存するための文化施設として昭和54年から5年かけて築造したものです。
 この庭園は、日本庭園の伝統的な庭園技法による古典美を基調としつつ、近代性を盛り込んで作庭された築山林泉式の形態を持つ廻遊式のものです。広さは12,000uで、白壁の築地塀と木々に囲まれた園内には、大池と築山の大池泉庭、曲水の流れ、枯山水庭、数寄屋造りの茶室と露地庭などが配置され、これらをつなぐ園路によって廻遊するようになっています。
 主景である大池泉庭は、前庭を左に折れて進んだところにあり、東・南・西の背後に築山を配し、滝石を豪華に組み、池泉中央には中島を浮かべ端正な美しさを漂わせています。
 東の築山から流れる“布落ちの滝”は、格調高い滝石組から流れ落ちる水は清爽な美しさがあり、滝囲いの楓は滝の景色に奥深さと色どりを添えています。
 南と東の築山より落ちる“渓流の滝”は、谷間の美しい流れを再現しており、下草を配して風趣に富んだ構成となっています。
 南面中央にかかる大滝は、“三段落ちの滝”といい、高い峰々から流れ落ちる爆布を表しており、その雄大な眺めは周囲の景石や松、サツキなどの木々と共に、この庭園の大きな見どころとなっています。
 中央に広がる大池は大海を表現しており、池中の島々は不老長寿の理想郷である神仙島伝説による蓬莱・方丈・瀛洲の三島を意図しています。
 池泉を廻る園路には、随所に飛石、石段、石橋や太鼓橋などを設けて庭に変化をもたせ、両側には景石や松、サツキなどを配して、散策を楽しくしています。また、左右の築山には観賞と憩いのための四阿を設けています。
 大池の水は、西北端の太鼓橋から北に流れる渓流となり、岩山の林の中を二條に分かれ、一つは激しく、一つは緩やかに流れ、小池へと注いでいます。この流れは、王朝時代の曲水庭を基調に造られており、せせらぎに耳を傾けながら静かかに散策する所です。
 小池の西側には、白い築地塀を背景に美しい色調の椎葉石を配した“枯山水庭”があり、前面の白砂は水を、背後の石組は遠山を表しています。
 園内には、黒松・樫・楠・楓・サツキ・ツツジ・アセビなどの多彩な植栽が行われ、春から初夏にかけての新緑とサツキ・ツツジなどの花木、夏の深緑と秋の紅葉など、四季が織りなす風情を楽しむことができます。特にサツキ・ツツジの花が咲き乱れる初夏の景観には定評があります。
 大池北側の茶室は、伝統的な茶事のできる草庵風の茶室棟、大寄せの茶会などを行う茶会館棟及び椅子席の立礼棟をL字型に配置し、その外観は数寄屋造りとして、庭園の景観との調和を図っています。
 茶会館の前庭は、茶室に通じる露地庭で、西側は高い生垣とし、地表には杉苔を貼り、その中に自然石の飛石と蹲踞や燈籠を配して、茶のわび・さびの感を深めています。
 この日本庭園は、開園以来県民のよき憩いと観賞の場として、また茶会館は本格的な茶会に幅広く利用されています。」
日本庭園の東側に架かっています、写真右奥

側面

上部