市指定史跡
春吉(はるよし)眼鏡橋 附 石碑 平成4年3月26日指定
「この橋は、大正8年(1919)に完成した長さ20.5m、幅3.6mの石造二連アーチ橋である。石材には、ひん岩、輝緑凝灰岩などの紫川の川石が使用されている。 この橋ができるまでは、岩の上に板切れを渡しただけの簡単な板橋を渡っていたが、大正6年、子守の女の子が転落死したことから、地元に恒久的な橋の建設気運が高まった。建設費は悲劇を繰返さないようにという春吉の人々が寄付金を出し合ったが、第一次世界大戦後のインフレによる物価高騰のため苦労したという。 橋のたもとの石碑には、春吉58人の寄付者や寄付金額(1574円)石工の名などが刻まれている。石工は春吉に隣接する道原の中山熊次郎と佐島栄治である。 春吉の眼鏡橋は市内唯一の石造二連アーチ橋とし、貴重であり、かつての農村における庶民生活の一端を知ることのできる文化遺産である。」 北九州市教育委員会 |