旧伊藤伝右衛門邸

2008.07.05


飯塚市幸袋300番地




旧伊藤伝右衛門邸
飯塚市有形文化財
「この建物は、筑豊の著名な炭鉱経営者であった伊藤伝右衛門の本邸として明治三〇年代後半に建造。大正初期、昭和初期に数度の増改築が行われました。
 高い塀は旧長崎街道に面しており、福岡市天神町にあった別邸(通称鋼御殿)から昭和初期に移築された長屋門や、伊藤商店の事務所が目を引きます。邸宅は南棟(正面)、北棟(庭側)、両者を結ぶ繋棟、西棟の家屋四棟と土蔵三棟からなり、池を配した広大な回遊式庭園を持つ近代和風住宅です。
 建物の見どころは和洋折衷の調和のとれた美しさ。当時先進的だった建築技術や、繊細で優美な装飾を随所に見ることができます。また、柳原Y子(白蓮)が伝右衛門の妻として約十年問を過ごしたゆかりの地であり、伝右衛門や白蓮に思いをはせる場でもあります。筑豊における石炭産業の歴史と、これに関わった伝右衛門たちの人生を物語る貴重な遺産をごゆっくりご覧ください。」
長屋門
「もともと福岡市天神の福岡別邸・鋼(あかがね)御殿にあったが、昭和2年7月、漏電のため焼失し、門だけが残ったものをここに移築した。」

玄関
「上り框は極端に低く造ってあり、白蓮の和服の裾が乱れないよう配慮した伝右衛門の心遣いによるものだと言われる。」

巨大な手水鉢

2階が白蓮の居室

白蓮の居室から見た庭園、総面積1,200坪