棚田

2007.01.13


八女郡星野村


石積の棚田
「星野村を代表する景観の一つに石積の棚田があります。この棚田は、永い年月を費やし、山をクワで切り開き山石を一つ一つ積み上げ造られたもので、星野村のいたるところで見ることができる原風景の一つとなっています。
 特に星野村の棚田は、急斜面に造ってあるため、狭く長いのが特徴です。田の幅は山のかたちに沿って広くなったり狭くなったりしながら、狭いところは1mにも満たないほど狭く、長さは、長いもので300m近くもあります。こうした棚田が、山の斜面に帯状に連なり、山すそ野から山頂まで続く様子は、天に向かって延びる階段のようにも見えます。
 いつの時代から造られはじめたか、その起源は定かではありませんが、「田んぼ」の面積が石積の面積より小さなところもあり、傾斜地の中で最大の農地を確保するために苦労した先人の努力がうかがえます。
 また、開墾による棚田づくりも大事業であったはずですが、同時に用水確保のため山間の渓流を源に求め、岩を削り、土提を築き、石を組みながら長い用水路を築き、開墾した山田に命懸けで水を送った先人達の知恵と技術のすごさは想像を絶するものがあります。」

広内・上原地区の棚田
「星野村のいたるところに見られる棚田の中でも、最も美しく精巧な石積の棚田で、階段模様が眺めることができるのが、この“広内・上原地区の棚田”です。約12.6haの広さに137段、425枚もの棚田が、標高差約230mの斜面に広がっています。
 みごとに整備された石垣、あぜ一面に咲き誇る真っ赤な彼岸花と収獲直前の黄金色の稲穂の競演等々この棚田の景観は訪れる人々の目と心に強いインパクトを与え、星野村の景勝地となっています。」