内田三連橋梁(通称 みつあんきょ) 文部科学省登録文化財
「筑豊地方の石炭運送鉄道網拡充のために設立された豊州鉄道株式会社が油須原‐香春(現在勾金)間の一部として建設された。 三連式アーチの中央のアーチ下に川が流れ、両わきアーチ下は道路となっている。材質は、下流側が煉瓦造り、上流側とアーチ基部は切石造である。これは水流圧を受けやすい上流部分とアーチ基部を、石積みで強化したものと考えられる。一方、下流側の煉瓦の積み方は、基本的にはイギリス式であるが、アーチと周辺部分の煉瓦の積み方に特徴がある。アーチ部分は4層の煉瓦を市松模様に凹凸をつけながら積み、周辺部分はイギリス積の小口層を壁面から少し突き出して全面に、水平の帯を強調している。下流側は複線化を考慮し凹凸をつけて煉瓦が継ぎ足せるように積まれており、複線化が完成に至らず未完成部分が下流側に残り、結果として装飾的になっている。 明治時代中期の工法などの技術を知る上からも貴重な近代化遺産である。」 平成14年11月 赤村 赤村教育委員会
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